(re:Run) 終了、そして”今”との向き合い方

(re:Run)story of Suite #19 来てくれたみんなありがとう!
雨の中、大変な人もいたよね。

story of Suite #19 という今までの楽曲とは少し違う曲達。
この物語を中心にしたライブの再演。
AA=としての「現在」との戦いを楽しんでもらえていたら嬉しいです。

ウイルスによって変わった世界。
それは自分の世界にも少なからず影響を及ぼしました。
そして多くの規制、制約を課された。

当たり前だよね。
人が死ぬんだから。

人類とワケのわからない物との戦いが始まった。
そんな中で、沢山の人の必死の姿を見て、自分自身の姿も見つめなおした。
自分の負っている傷なんて、ある人達と比べたら大したことでは無い事もわかった。
たくさんの血を流している人の横で膝を擦りむいた程度で泣き言を言ってしまう様な、そんな気持ちだ。

音楽で出来る事とやるべき事、自分のやれる事はなんだ?
そうして生まれたのが「Suite #19」であり「story of Suite #19」でした。

オレは当初「ライブの事を考えずに作った」と、この作品の事を思っていたし語っていた。
でも、ライブを演ってみてそうでは無い事に気づいた。
ライブの事は頭の片隅にあって、それは「(自分の)ライブを演らないライブを演る」と考えていたのかもしれない。
その為に必要だったのが#19。

ライブに来てくれたみんなは色々な思いや感想を持ったと思う。
「面白い」「つまらない」「これもアリ」「物足りない」「今だから仕方ない」

それも当たり前なんだ。
今までの武器は持たずに戦っているから。
きっとあるであろうネガティブな感想も全然おかしな物では無い。

でも、その「物足りない」のは、暴れられない事や声を出せない事が理由ではなく、ただのオレの能力不足だ。
オレはそう言い切れる戦い方を選んでいるのだからね。

そのネガティブな感想の吐け口が「暴れるライブはまだ怖い」や「声を出されるライブは今は怖い」と思う人に向かわない事を願う。
オレには、そんな規制を願う人が「強大で支配的な権力者」では無く「コロナで被害を負ってしまう弱い立場の人」に思えてならない。
同調圧力という単純化した言葉に一括りにする事にも違和感を感じている。

それがオレが無知だからであれば申し訳ないが、
少なくとも「規制を求める人達」は、オレがケンカする相手に相応しいとは思えていない。

だからオレの勝手でこの作品を作り、この戦い方を選んでいる。
全てオレが自分で選び勝手にやっている事で、誰かに締め付けられている訳では無い。
それに、オレはこの挑戦を楽しんでもいるよ。

勘違いしてもらっては困るけど、緩和に向けて声を上げているバンドや音楽関係者に対する批判では無い。
彼らの戦い方は彼らのもので、それはリスペクトする。
彼らの戦いが良い形で成功する事を願う。
オレの戦い方とは違うというだけだ。

オレの戦いにも、彼らの戦いにも言える事だけど、弱い立場の人に攻撃が向かわない様にしなくてはならない。
それは音楽が、ロックが、パンクが、1番望まない形である事は、全ての音楽ファンが共有できる話だと思っている。

分断で利を得るのは、いつの時代も権力者や独裁者だ。
オレの歪音はヤツラと戦うための音だ。
カッコいいねー。笑

(re:Run)に来てくれたみんな、ありがとう。
みんなの姿に力をもらったし、一緒に戦い、楽しんでくれた事に感謝しています。
オレは、もう春がそこまで来ている気がしている。
みんなも春の息吹を感じているよね。

春が来るのが楽しみだなぁ。